我が家に弟誕生 *5
1981年 上山洋平君 誕生 (10歳)
家族が増えました。
といっても、実の弟ができたわけではなく、
私の母が乳母をすることになったのです。
私は長女で、下に兄弟がいませんでしたので、
かわいい0歳の男の子を我が家で預かることになったときはうれしくて嬉しくて、
たまりませんでした。
当時、保育園で保育士として働いていた母、その園の園長が洋平君のお母さんです。
当時は今のような共働きの風潮はなく、まして女性が役職に就くというのは並大抵なことではなかったと思います。
今でこそ、働く女性は出産後の仕事復帰に備えて保育園を探すと思いますが、洋平君のお母さんは私の母の人柄を信頼して頂いたのか、乳母として頼みたいとお話しがあったようです。園長先生のお仕事は他人の子供を預かりつつ、市との調整役、保護者とのつながり等定刻に終わることはありませんでしたので、
朝は、7時まえから夜我が家にきて朝食を食べ、帰りは夕飯、お風呂を済ませてからのお迎えでした。
今では考えられない、他人がここまで他人の子育てにかかわることはないと思います。でも、私はわが子と分け隔てなく愛情を注ぐ母が大好きで尊敬していましたし、
自分は二の次で家族や周りの人を思いやる深い愛情に知らず知らず感銘を受けていたと思います。
家庭の主婦のプロでありながら、これから活躍する若い芽を確実に育てあげ、社会貢献を立派にはたした母。
今後の私の人生に影響を与えたことに間違いはありません。
2020年、私は49歳になり、39歳になった弟の結婚式に参列してきました。
この話はまたの機会に。